ブラスバンドと救世軍
ブラスバンドと救世軍
直近の演奏会の開催予定について
救世軍は、英国を発祥とする国際的なキリスト教会(プロテスタント)で、世界131の国と地域(2019年現在)で活動している。1865年の創立当初から弱い立場の人々に寄り添い、支援をし、様々なニーズに応えて、神の愛を伝えてきた。日本では、1895(明治28)年に活動を開始し、現在は、小隊(教会)、病院(ホスピス併設)、福祉施設(保育、児童養護、婦人保護、高齢者介護、アルコール依存症者回復支援など)、街頭生活者支援、被災地復興プロジェクトを通して働きを進めている。
創立初期の頃、街頭で熱心にキリスト教の伝道活動を行なっていた救世軍のメンバーは、様々な場所で群衆の妨害に遭い迫害されていた。そんな中、ある村の聖歌隊とオーケストラの指揮者を務めたチャールズ・ウイリアム・フライは、迫害に窮していた救世軍からの依頼を受け、近くの町でおこなわれる街頭での伝道を助けるために三人の息子と共に金管楽器を演奏した。彼らの奏でる音色がそれまで妨害していた無頼漢たちの心を鎮めたことから、賛美歌を金管楽器で演奏する「力」を知った救世軍創立者のウイリアム・ブースは、1880年、各地の救世軍の小隊(教会)に金管楽器演奏の奨励を通達した。
救世軍のブラスバンドはやがて「歩く銀色のパイプオルガン」と言われるようになり、あたかも教会に備え付けられていたパイプオルガンが街頭に出たかのように、町々村々にいる群衆に、主を賛美する音色、神の愛と救いのメッセージを届ける美しい音色を響かせることとなった。